5Gの通信の仕組みとは?4G以前の通信世代との違いをわかりやすく解説!

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 2020年から各キャリアが一斉にサービスを開始した5Gは「超高速」「超多数同時接続」「超低遅延」の3つの特徴でIoT時代の基盤になるとされており今後の動向が期待されている。この記事では5Gの通信がそういった特徴を持つことが出来る理由を通信の仕組みから解説していきます。

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4G以前の通信技術

 5Gの解説の前に4G以前の通信技術についておさらいをしておこう。

 1.第一世代移動通信システム
 まず携帯電話の通信は1980年台にNTTが提供していた自動車電話用のアナログ通信網から始まっており、この世代を第一世代移動通信システム(1G)と呼んでいる。
 通信技術としてはユーザーごとに周波数を割り当ててるFDMA(Frequency Division Multiple Access)を採用しており、変調(音声を電波に変換すること)した音声を飛ばすのみでデータ通信はできず、国内ではTACS・HICAP等の技術が使用されていた。

 2.第二世代移動通信システム
 1994年頃に携帯電話の買取制度がスタートし広く普及をした、この時期にデジタル通信が出来るようになり第二世代移動通信システム(2G)と呼んでいる。
 2GではTDMA(Time Division Multiple Access)と呼ばれる技術で、周波数帯を時間ごとに分割することで同一の周波数帯を複数のユーザーが同時に使用する事が出来るようにしている。伝送効率は悪くデータ通信速度は64Kbps程度で、Eメールやプッシュでの情報配信サービス・携帯専用サイトの閲覧等がメインの使用用途だった。デジタルmova・写メールなどのサービス開始がこの時期である。

 3.第三世代移動通信システム
 2001年にはNTTドコモのFOMAを皮切りにCDMA(Code Division Multiple Access)方式の次世代通信がスタート、この世代を第三世代移動通信システム(3G)と呼んでいる。
 2G(TDMA)では周波数を時間で分割することで伝送効率を高めていたが、CDMA方式は送信する電波毎に符号をつけて複数の情報を同時にひとつの電波にまとめており、より多元的に電波に乗せる情報を管理できる為伝送効率がさらに向上し3Mbps程度のデータ通信が可能になった。
 また、この時期は3.5G(HSPA) / 3.9G(DC-HSPA) 等の伝送効率が飛躍的に向上する技術も登場し40Mbps程度のデータ通信が可能になった。

 4.第四世代移動通信システム 
 2012年以降、OFDMA方式を採用した次世代通信がスタートしこの世代を第四世代移動通信システム(4G)と呼んでいる。
 OFDMAはTDMAで用いた時間で分割する方法に加えて周波数毎に分割する方法の両方を同時に行い、より細かく周波数を分割し伝送効率を高めている。
 これと併せてキャリアアグリゲーション(CA)と呼ばれる、複数の異なる周波数帯域を同時に用いて通信を行う技術を組み合わせる事で「データの細分化」と「同時に使用できる帯域の増加」で下り最大1Gbpsの通信を可能にしている。

世代技術方法速度※概ねの下り速度
1GFDMA周波数帯を分割しユーザーごとに割り当てるアナログ通信
2GTDMA周波数帯を時間で分割し一つの周波数帯域で複数の電波を扱えるようにする64Kbps
3GCDMAやり取りする情報に符号をつけ複数の情報を同時に電波に乗せる3Mbps ~ 40Mbps
4GOFDMA周波数帯域を時間と周波数で両方で細かく分割する1Gbps
CA複数の周波数帯を同時に使用する事で使用できる帯域幅を広げる

5Gの通信技術

高周波数帯の利用

 4G以前の通信では3GHz以下の周波数帯が各事業者に割り当てられている。周波数の特性上、低い周波数ほど回折性(電波が障害物を回り込む性質)が高く障害物などの要因に左右されづらい反面、帯域幅が狭い為一度に送信できる情報量は少なくなる。5Gに関しては3.7GHz / 4.5GHz(サブシックス) に加え 28GHz帯(ミリ波)といった非常に高い周波数帯が割り当てられている。特に28GHz帯は各事業者に400MHzずつと非常に広い帯域幅(現在割り当て済みの帯域の2倍近い数字)が割り当てられており、この帯域を有効活用する事で通信速度が格段に向上させることが出来ると言われている。

NOMA(ノーマ)の利用

 5Gでは4Gで使用しているODFMAをベースにしてNOMA(Non Orthogonal Multiple Access)という技術を採用している。4G以前までは送信する電波を「時間」「周波数」で細分化したり「符号」をつけて同時送信するなどで伝送効率を高めていたが、NOMAではそれまでの前提となっている直交性をあえて崩す方式をとっている。
 直交性とは「Aという電波(同じ時間・周波数)はA’というユーザーに割り当てる」といった意味で、4G以前の通信技術はどんなに送信する電波を細分化したとしても1つの電波は1人のユーザーにしか送信されていなかった。
 それに対しNOMAは複数のユーザーに向けた信号を同じ電波で同時に送信している。ユーザーが電波の中の自身に対する信号だけを分離して取り出すことができるように基地局に近い端末に対しては電波の出力を下げ、遠くの端末に対しては出力を上げるという方法で干渉対象を判別している。これにより複数の情報が混在する電波から自身あての信号のみを複合し、受信信号から差し引くことで全ユーザーが自身の信号を受信できるということになる。
 技術自体は3Gから検討されてきたが端末側で高度な処理が必要になることから実現していなかったが、端末性能の急激な向上により実用化が可能になった。

MIMO(マイモ)・ビームフォーミング

 MIMOとは同一時間・同一周波数において複数のアンテナを使用し信号の伝送を行うことで高速信号伝送を可能にする技術で、5Gに採用されるMIMOは「Massive MIMO(マッシブマイモ)」と呼ばれ、一つの基地局で64~256個にも及ぶアンテナ素子を備えます。
 また、Massive MIMOの利点として、分割したそれぞれのアンテナの出力を調整することで、狙った方向に強い電波を送ることが出来る「ビームフォーミング」が利用できる点があります。通常基地局の電波は半円のドーム状に360度送信されており、受信者がいない方向にも常に電波が飛んでいる状態だったが、ビームフォーミングで効率化をするにより基地局あたり、より多くのユーザーを収容しより高速に通信ができることになる。

まとめ

 上記の技術により「超高速」「超多数同時接続」「超低遅延」を実現する5Gだが、まだまだサービス提供エリアは限定的で、電波の特性上エリア拡大のスピードは遅いのではないかともいわれており、今後の普及に関してのトピックスや対応サービスの動向は非常に気になるところだ。

 ここまでお読みいただきありがとうございました。

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