総務省が乗り換え時の転出手数料を廃止検討!MVNOシェア向上の一手となるか?

未分類
スポンサーリンク
スポンサーリンク

総務省は2020年7月21日に行われた有識者会議において、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)利用時の手数料について廃止を求める方向で検討していることがわかった。
現在MNP利用時には移転元事業者への3,000円(税抜き)の支払いが必要になるが、手数料の根拠が不十分であることから大手キャリアの不要な囲い込みと考える方針だ。
総務省は先だって行われたMVNO通話料引き下げ時も、ドコモに対し通話料の卸価格について根拠がないことを理由に料金の是正を求めている。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

MNPとは?

MNPとはモバイルナンバーポータビリティの略称で2006年10月に導入された。このサービスを利用する事で、現在利用中の電話番号を変えずに他社へ移行することが出来る。
契約者は現在利用中の通信事業者へ店頭・コールセンター・webなどでMNPの宣言をすることで「MNP予約番号」という10桁の番号を取得できる。発行された番号は14日間有効となり、期間中に移転先の事業者にて新規契約時にMNP予約番号を伝える事で移転先事業者での回線開通と同時に移転元事業者が解約となり、このタイミングで「転出手数料」が契約者へ請求される。

MNPの仕組み (出典:ドコモ公式サイト)

下記総務省発表の資料では、2020年3月時点のMVNOシェアは合計で13.2%となっており様々な囲い込み是正の動きを行っている割には伸びておらず問題視されたと考えられる。3,000円という金額でシェアが大きく変わるとは考えづらいが総務省としては何らかのアクションを起こしたい思惑が見て取れる。

手数料廃止の背景は?

総務省はMVNO事業者のシェア拡大の為、MNO事業者(ドコモ・au・ソフトバンク)に向けた指導を行ってきた。大きく分けると下記の3つとなる。

解除料金を9,500円→1,000円に引き下げ
契約期間ありプランとなしプランの差額を最大170円に
端末値引きの上限を2万円まで(一部適用外あり)

上記をMNO各社の契約内容に適用させる事で、実際にMNP時に発生するコストやMNOへの転入のメリットは少なくなったと言える。実際に数年前は最新のiPhoneが一括0円+キャッシュバック付きなどという販売が市場に溢れていたため、おいしい部分は相当少なくなったと言えるだろう。
しかしこういった指導をおこなっても前項の通りMVNOのシェアは大きく変わっておらず、メスを入れられる部分を検討した結果今回の転出手数料廃止の流れになったのであろう。

手数料廃止による影響は?

正直なところ、これまでの総務省指導内容で動かなかったユーザーが転出手数料廃止を機に転出へ動きだすかというと難しい部分がある印象だ。
理由を上げる前に、ユーザーから多く上がっている乗り換え拒否理由を見てみよう。

世帯ロックされているユーザーは既に安い

MNOは自社でインターネットサービスの提供・提携を行っており、事業者が提供(もしくは提携)するインターネットサービスに加入したユーザーは大きい値引きを受ける事が出来る。通常1回線あたり1,000円の割引だ。
また、各社家族割にも力を入れており例えばソフトバンクでれば離れて暮らしている家族も併せて4回線以上の家族割引きグループを組んでいると1回線ごとに最大2,000円の割引が入る。上記を合わせるだけでも3,000円の割引となり、大容量プランであっても4,000円台で使用できる。
上記で囲い込まれている為、一人だけ勝手に転出をすると家族が高くなってしまう可能性があるなど抜け駆けがしづらくなっているのも原因だ。
キャリアの大容量プランはゼロレーティング(対象のサービスをデータ無制限で使用できる)などのメリットのあるオプションや、加入特典(半年間は1,000円引きなどの割引)が存在し、(端末代を除いて)4,000円代で使用でき、さらに特典があるなら継続して使用するユーザーも多いだろう。

現状よりも品質が下がるリスクを負いたくない

乗り換え時拒否理由でよく聞くのが「別に今のままでよい」という言葉だ。スマートフォンがほぼ必須というような現代で、回線品質は非常に重要と捉えているユーザーは意外と多く「金額が安くなるのはわかった、でも今のままでよい」と、環境の変化に敏感なユーザーが多いのは事実だ。(面倒というのもあるだろうが)
MVNOはMNO回線を使用しているが、帯域制御はMNOより強く実使用時の速度に対しての影響が出る事を懸念している声は多い。

大容量に慣れており戻れない

現在50GB以上の大容量プランを使用しており小容量~中容量帯のでは容量が足りないという声もよく聞くものだ。
MVNOはMNOへ帯域幅に応じた料金を支払いサービス提供をしている為、帯域を圧迫するユーザーが多くなると収益性が悪くなる。その為、大容量プランを中心にしたサービススペックで収益性を担保するのは難しく、小~中容量プランがメインプランとなるのが通常だ。

こういった懸念から転出を見送るユーザーが多いのは事実だが、転出手数料がネックになって転出を見送っているという話は聞いたことがない。
その為、転出手数料をなくしたからと言ってMVNOのシェアが伸びるかというと疑問に思う。

まとめ

今回は総務省による転出手数料廃止の検討内容と今後の動向予測について触れてみた。
筆者の率直な感想は、「色々やったが成果が上がらず苦肉の策でひねり出した案」のように思える。
その「苦肉の策」によって手数料をはく奪されてはキャリアや代理店はたまったものではない。今回の有識者会議の議論がどういった根拠をもとにどのように進行したのかを明らかにする義務があるのではないか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました